2026-08-24|lullaby株式会社 代表取締役 坂口 大晟

営業リスト完全ガイド
——作り方・買い方・質の見極めを75万社の実データで解説

営業リストは、アウトバウンド営業の成果の上限を決める要素です。トークやツールをどれだけ磨いても、リストに入っていない会社から商談は生まれません。逆に、リストの設計が正しければ、同じ架電数・同じ送信数でも商談数は大きく変わります。

このガイドは、国内755,119社の企業データベースを保有・運用する当社が、営業リストの「作り方」「買い方」「質の見極め方」を商談獲得から逆算して整理したものです。個別のテーマは各記事で深掘りしているので、全体像をここで掴んでから読み進めてください。

営業リストとは——何が良し悪しを決めるのか

営業リストとは、アプローチ対象の企業と連絡先を、条件に基づいて一覧化したものです。良し悪しを決める観点は、突き詰めると3つしかありません。

観点問いここが崩れると
①条件の正しさ買ってくれる会社の条件をリストに翻訳できているか架けても商談にならない
②到達可能性その会社に物理的に届く連絡先が入っているかリストの半分が「架けられない行」になる
③鮮度と重複情報が古くないか、同じ会社に二度架けていないかブランドを傷つけ、リストを焼く

多くの議論は①に集中しますが、実務でまず崩れるのは②です。当社データベースの実測では、代表電話番号が取れる企業は全体の53.4%しかありません。条件設計が完璧でも、抽出した瞬間に半分近くが架電できない状態で出てきます。詳細は「代表電話が載っていない3万社に、どう電話をかけるか」で実測値を公開しています。

作るか、買うか

営業リストの入手方法は大きく3つです。

1. 自分で作る(手作業・検索)

業界団体の名簿、展示会の出展社一覧、求人媒体などから手で集める方法です。コストはかかりませんが、1社ずつの調査に時間がかかり、連絡先の欠損も多くなります。母集団が数十〜数百社の、狙い撃ちのABMには向いていますが、数千社規模のアウトバウンドには現実的ではありません。

2. データベースから条件抽出する(買う)

企業データベースから、エリア・規模・業種などの条件で絞り込んで購入する方法です。市場相場は属性の豊富さによって1件あたり数円〜数十円。数千社規模の母集団を短時間で用意できるのが利点です。注意すべきは、データベースごとに「厚い層」が違うことです。たとえば当社のデータベースは従業員20人未満が過半を占め、上場企業は3,829社(全体の0.5%)しか収録されていません。エンタープライズ狙いか、中小・中堅狙いかで、選ぶべきデータベースは変わります。

3. シグナルから逆引きする

「求人を出した」「補助金を受けた」「展示会に出展した」といった企業の動きを起点に対象を選ぶ方法です。静的な属性(業種・規模)よりも「今、予算と課題がある会社」に近づけます。当社データベースの実測では、営業職を募集している企業が37,451社、補助金を受領したことのある企業が40,459社あり、こうしたシグナルは条件として十分な母数を持っています。

条件設計——「いい条件」は営業現場から出てくる

条件設計で最初にやるべきは、検索ツールを開くことではなく、受注した顧客と失注した顧客を並べることです。受注顧客に共通する属性(業種・規模・使っているツール・採用の動き)がそのまま条件になります。

条件を1つ足すたびに、母集団は必ず減ります。「絞り込む条件」と「取れたら加点する条件」を分けるのが実務のコツです。たとえば「売上規模」は登録率が半分程度のデータベースが多く、必須条件にすると母集団が半減します。

条件が決まったら、書き出す前に必ず件数(母集団)を確認してください。母集団が10万社あるのか3,000社しかないのかで、1件の扱い方(丁寧に攻めるか、回転で攻めるか)が根本から変わります。

到達可能性——リストの「架けられる率」を先に測る

当社データベースの実測値です。連絡手段ごとに、取得できる企業の割合はここまで違います。

連絡手段取得できる割合
代表電話番号53.4%
代表メールアドレス21.4%
問い合わせフォーム14.9%

つまり「メールで一斉に送る」施策の上限は、文面の質ではなくそもそもアドレスが取れる2割強という数字で決まっています。電話・フォーム・部署直通など、到達経路を複数持つことがリスト設計の一部です。代表電話が無くても営業部の直通番号なら取れる企業が30,956社ある、という実測もあります。

質の管理——リストは「使うと減る」資産

リストは一度作って終わりではありません。運用で必ずやるべきことが3つあります。

  1. NGリストの除外を仕組みにする。既存顧客・競合・過去にトラブルのあった会社は、リスト生成のたびに機械的に除外されるようにします。人の記憶に頼ると必ず漏れます
  2. 結果をリストに書き戻す。架電結果・商談化の有無を条件別に集計すると、「どの条件が商談を生んだか」が見え、次のリストの条件が改善されます
  3. 小ロットで回す。数千件を一気に消化せず、200〜300社ずつ投入して結果を見てから次を出す。条件の間違いに早く気づけます

このガイドの各論

個別のテーマは、以下の記事で実データとともに深掘りしています。

75万社から、条件を指定して件数を確認する

エリア・規模・業種・採用状況・部署直通の有無まで指定できます。
該当件数とお見積りを1営業日以内にお送りします。条件が固まっていなければ日本語でどうぞ。

リストの条件を指定する(無料)

出典:本文中の数値は、当社保有の国内企業データベース(755,119社・企業マスタ2026年5月時点/部署マスタ2026年3月時点)の集計値です。調査会社による統計ではなく当社データベース上の実測値のため、日本の全法人に対する比率ではありません。